そうざい製造業の許可取得への道
- モトヒロ
- 6 日前
- 読了時間: 3分
こんにちは、元保健所職員で薬剤師のモトヒロです。
このブログでは食品の安全性や衛生管理に関する話題を取り上げています。
今回は、今回は「そうざい製造業」についてこれから始めたい人向けに、 まずは欠かせない「営業許可の取得手順」を丁寧に解説します。

1.そうざい製造業の市場と魅力
2024年の惣菜市場は、11兆2,882億円と過去最高を記録。 共働き世帯の増加や高齢化、ライフスタイルの変化により、「中食」ニーズが拡大。特に惣菜専門店や食料品スーパーの売上が好調で、構成比も上昇しています。


営業許可業種の解説(厚生労働省HPより)
2.許可を規定する法律の概要
「そうざい製造業」は食品衛生法に基づき、許可が必須です。
通常副食物として供される煮物、焼物、揚物、蒸し物、酢の物又はあえ物の製造に加え、これらを米飯やパンと組み合わせた食品を製造する営業に関しても、そうざい製造業に該当します。(商品の例としては、唐揚げ、ポテトサラダ、焼きそば、シュウマイ、サンドイッチ等)
また、メンチカツやコロッケなどの加熱前の衣付きの商品についても、そうざい製造業の許可対象になります。
「そうざい製造業」の上位互換のような許可が存在します。それが「複合型そうざい製造業」です。
「複合型そうざい製造業」は、そうざい製造業と食肉処理業、菓子製造業、水産製品製造業、麺類製造業を併せて行う業種であり、高度な衛生管理が求められます。つまり、お惣菜に加えて、生肉の販売、お菓子の製造、生麺の製造が1施設で製造できるのです。
これは食品衛生法の大原則である「1施設1許可」を最大限に生かした許可ではないかと思われます。(本来であれば、1施設(複数区分)複数許可もしくは複数施設各1許可でないと実現不可能なので・・・)
ただし、これだけの魅力があるとそれなりの努力が必要になります。
そうです「HACCPに基づく衛生管理」という努力が必須となります。
でも、努力と根性があればだれでもできると思います!!
あと余談ですが、そうざい製造業の許可に加えて、冷凍食品の施設基準や規格基準をクリアすれば冷凍食品も製造することが可能です。(令和3年の法改正前ではこれはできませんでした。)

3.施設要件
そうざい製造業の施設要件は、どちらかといえば飲食店営業の施設要件に近いです。(客席のない厨房といったとこでしょうか。)
ただ、密封包装食品を製造する場合や複合型そうざい製造業で生食肉製品を製造する場合は、追加で基準があるので気をつけましょう。
4.おわり
以上が、そうざい製造業の許可取得に向けて、必要な要件等のお話をしました。
反響があれば、次回はHACCPプランや表示ラベルについて解説できたらと思います。それではまた!!
