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安全で健康的なエナジードリンク開発への道#2

~抹茶と天然甘味料を活かした新たなエナジードリンク~

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はじめに

私自身、元保健所職員であり薬剤師という現場経験を持つ背景から、食品の安全性や衛生管理、さらには成分の効果に至るまで多角的な視点で製品を見つめ直す機会がありました。

今回、清涼飲料水製造業の許可を取得し、エナジードリンクの分野に挑戦する運びとなりました。

大手エナジードリンクの代替品として、添加物を極力使わない、糖分を控えめにしながらも美味しさと機能性を実現した製品づくりを目指しています。


製品コンセプトとターゲット

エナジードリンクは、従来添加物や過剰な糖分に頼るものが多い中で、私たちは「安全」かつ「健康」的な選択肢を提供したいと考えています。


  • ターゲット層としては、大手エナジードリンクを日常的に飲んでいる方々に向け、体に優しい代替飲料としての提案を行います。

  • 製品コンセプトは、「自然由来の原料で作る、低糖・無添加に近いエナジードリンク」。これにより、消費者に安心感と同時に健康的なライフスタイルを促進できればと考えています。

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天然由来の甘味料と風味の工夫

美容と健康を重視する現代の消費者には、通常の砂糖に替わって、天然の低カロリー甘味料が魅力的な選択肢として検討しています。


  • ステビア抽出物   カロリーはほぼゼロながら、砂糖の数十倍の甘味を実現。ただし、苦味や後味が出やすいため、濃度調整が重要です。

  • モンクフルーツエキス   ステビアと併用することで、よりまろやかで自然な甘味を加えることが可能です。


さらに、柑橘系(レモン、ライム、ユズなど)の果汁やハーブ(ミント、ジンジャー)の活用で、酸味や爽やかさをプラスし、全体の風味バランスを整えます。これにより、糖分控えめでも飽きの来ない美味しさを実現できます。

また、甘味料をいっさい使用せず、果物をベースとする方法も考えています。

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抹茶の抽出方法にこだわる

当社は高いカフェイン含有量を持つ抹茶を主軸に、エナジードリンクとしての効果も狙います。おすすめの抽出方法は下記の通りです。


  • 水温の管理:   70~80℃程度の温水を使用することで、抹茶に含まれるカフェインや抗酸化成分、テアニンを効率的に抽出できます。この温度帯であれば、過剰な苦味やえぐみが出るのを防ぐことが可能です。

  • 抽出時間と撹拌:   約30秒から1分程度の短時間でしっかり攪拌しながら抽出することで、抹茶粉末が均一に溶解し、ダマの発生を防げます。高速ミキサーや超音波ミキサーの使用を検討すると、より均一なエキスが得られます。

  • ろ過と安定化:   抽出後は微細フィルターで固形分を除去し、口当たりの滑らかなエキスに仕上げます。さらには迅速な冷却工程で風味の安定や保存性を向上させることが大切です。


厳格な品質管理の体制

安全性を最優先に考える上で、各ロットごとに行う微生物検査は不可欠です。

  • 検査項目:   一般生菌(総生菌数)および大腸菌群等の検査を実施し、出荷前の最終チェックを徹底します。

  • サンプリング:   製造ロット全体から代表性のあるサンプルを採取し、均一な検査結果を得る仕組みを構築。

  • 記録管理とトレーサビリティ:   各ロットの検査結果を詳細に記録することで、万一の問題発生時に迅速な対応が可能となります。

このような厳格な品質管理体制を整えることで、製品が持つ健康への信頼感は格段に向上し、消費者からの信頼獲得につながるでしょう。

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まとめ

今回のエナジードリンク開発プロジェクトでは、

  • 保健所職員としての豊富な経験と薬剤師としての専門知識を背景に、

  • 天然由来の甘味料や柑橘系・ハーブのブレンドによる美味しさとバランス、

  • 抹茶を活かした効果的な抽出法(温水抽出と冷抽出の検討)で機能性を最大化し、

  • 各ロットごとに厳格な微生物検査を実施することで、品質と安全性を確保することを目指しています。

大手エナジードリンクの代替品となる、健康的で安心、かつ体に優しいエナジードリンク―この試みによって、消費者が安全にエネルギー補給できる新たな選択肢を提供できることを期待しています。

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